ジャーナリングのやり方|1日5分、初心者のための手順
著者: Donaldas Jautzemis · 2026年8月30日 · 約5分
「ジャーナリングを始めてみよう」と思って、白いページを開いたところで手が止まった。——たぶん、いちばんよくある止まり方です。
やり方を説明した記事はたくさんありますが、その多くは「毎朝3ページ」あたりから始まります。それが合う人もいます。合わない人のほうが、おそらく多い。ここでは、いちばん小さいところから積み上げていく手順を書きます。
ジャーナリングそのものについては、ジャーナリングとは?にまとめてあります。
用意するもの
紙のノートでも、スマホのメモでも、アプリでも構いません。道具を選んでいる時間のほうが、実際に書く時間より長くなってしまうのは、よくあることです。いま手が届くもので始めて、しっくりこなければ替えれば十分です。
決めておくといいのは、道具より置き場所のほうです。ノートなら枕元、アプリならホーム画面の一枚目。探さないと始められないものは、続きません。
手順
1. 「毎日」ではなく、時刻を決める
「毎日書く」は目標です。「歯みがきのあとに書く」は合図です。目標は借金のように積み上がりますが、合図はただ、そこにあるだけです。
すでにしている何かの、すぐ後ろにくっつけてください。歯みがきのあと。お茶を蒸らしているあいだ。電車が駅を出たとき。新しい習慣は、単独で立たせるより、古い習慣の上に乗せたほうがずっと安定します。
2. 今日の気分を、ひとつ選ぶ
最初に書くのは、文章ではありません。今日の気分をひとつ選ぶ、それだけです。
あかるい。おだやか。やわらか。つかれ。あらし。——五つもあれば十分です。考えすぎないこと。最初に浮かんだものが、たいてい合っています。迷ったときは「おだやか」でいいのです。取り立てて何もない日は、実際、人生のかなりの部分を占めています。
3. 理由を、一行だけ書く
「よく眠れなかった」。「母といい電話ができた」。「特に何もなく、ただ平ら」。
一行で十分です。これで一件の記録は完成しました。所要時間は30秒ほど。もっと書きたければ書けばいいのですが、「もっと」を入場料にしないこと。入場料を高くすると、いちばん記録する価値のある疲れた日を、つい飛ばしてしまいます。
4. 慣れてきたら、感謝を三つ足す
気分の記録が自然になってきたら——たいてい2週間ほどです——小さなものをひとつ足します。ありがたかったこと、三つ。
コツは具体性です。「家族」ではなく「朝食のときの、あの静けさ」。「健康」ではなく「今日は階段で息が切れなかったこと」。名詞より、場面。具体的な感謝は注意の向きを本当に動かしますが、漠然とした感謝は、するりと滑り落ちていきます。
気分と感謝。正直なところ、これでもう中心の習慣はすべてです。5分。あとは、おまけです。
5. 書けない日は、空欄のままにする
ここが、いちばん大事なところかもしれません。
書き忘れた日は、途切れた連続記録ではなく、ただの空欄です。空欄もまた、ひとつの情報です。忙しかった週、しんどかった週の空白は、あとから見返したときに、いちばん雄弁だったりします。
日記を終わらせるのは、忘れることではありません。責めることです。
6. 1ヶ月たってから、読み返す
パターンを探すのは、4週間ほど待ってから。それより早くは、まだ見えるものがありません。早く探しすぎると「何も出てこなかった」という感想だけが残って、やめる理由になってしまいます。
何も浮かばない日のための、七つの問い
白いページが苦手な人には、問いから入る形をおすすめします。全部に答える必要はありません。ひとつ選んで、一行だけ。
- 今日、いちばん体が緩んだのは、いつでしたか。
- 今日いちばん長く考えていたことは、何ですか。
- 誰かに言われて、まだ残っている言葉はありますか。
- 明日の自分に、ひとつだけ伝えるとしたら。
- 今日、避けたことは何ですか。
- ありがたかったことを三つ。できるだけ具体的に。
- 今日を天気にたとえると、どんな空でしたか。
やらなくていいこと
やり方の記事は「すること」ばかり増やしがちなので、逆側も置いておきます。以下は、どれもしなくて大丈夫です。
- 毎日書くこと。 週に三回でも、記録はちゃんと積み上がります。
- 長く書くこと。 三行の日があっていいのです。5分は上限であって、下限ではありません。
- 上手に書くこと。 読者はいません。単語だけでも成立します。
- 前向きに書くこと。 嵐の日に感謝を演じる必要はありません。何があったかを書けば、それで十分です。
- 連続記録を伸ばすこと。 そもそも、数えないほうがうまくいきます。
続けるためのコツ
- 思い出そうとせず、くっつける。 新しいアラームより、古い習慣のほうが頼りになります。
- 目標ではなく、時刻を。 「夕食のあと」が「毎日」に勝ちます。
- 空白を、ゆるす。 抜けた日ではなく、抜けたあとに戻れるかどうかが効いてきます。
- 早く読み返しすぎない。 最初のひと月は、ただ置いていくだけ。
うまくいかない時期が来たら、日記が続かない理由と、続けるコツも読んでみてください。原因は、たいてい意志の弱さではありません。
なお、ジャーナリングは医療ではなく、セルフケアです。診断や治療の代わりになるものではありません。つらい状態が続くときは、専門家にご相談ください。
書く場所
紙のノートで、ここまでのことは全部できます。それでもアプリを選ぶなら、JotMood はこの手順のためにつくられています。気分をタップして、理由を一行、感謝を三つ。連続記録も、赤い印もありません。そして月に一度、望むときだけ、その奥にあるパターンを静かに。
1日5分から、そっとはじめてみてください。